4/27、日本を出発しU-20代表チームに合流していた金成純(朝鮮大学校2年)と5/30日本を出発しU-20代表チームコーチとしてFIFA U-20ワールドカップに参加した金鍾成(在日本朝鮮人サッカー協会副会長・FC琉球アカデミーダイレクター)が6/9、ニュージーランドから帰ってきた。
【金鍾成コメント】
U-20ワールドカップ、朝鮮民主主義人民共和国は3負けで幕をおろした。
どの国も厳しい地域予選を勝ち抜いてきた強豪だったにせよ得点1、失点12、勝点0という結果を自分の中でまだ消化しきれてはいない。同じアジアから参加したカタール、ミヤンマーも3負けで予選敗退、ウズベキスタンだけが1勝しかろうじて決勝トーナメントに進むことになった。
個のテクニックだけを見るならば近年アジアのサッカーは世界レベルに近づいているように見える。実際ワールドカップで予選を勝ち抜く国も多くなった。
しかし近づいた後、追いつき抜き去るという距離が更に難しい工程ではないかと感じさせられた。
今回戦った他国との違いは
①ボールに関わる人数
②選手間の関わり
③プレーの選択肢の多さ
とすなわちサッカーの本質の部分でのレベルの差を強く感じさせられた。
ハンガリーは強さ、ナイジェリアは速さ、ブラジルは上手さに劣ったから負けたのではなく、どの国もチームとしてしっかり戦いに挑んできて、そこをチームの力で迎え撃つ事ができなかった事がウリナラを含むアジアのチームの結果になった。
このような結果を受け止めてこれからどのように進んでいくか…
足りないものを作り上げれば世界との距離が縮むという短絡的なものでは無い。サッカーは生き物である。継続した戦いの中で一つずつ積み上げていくしかない。必ず追いつき抜き去るという強い覚悟と確信を持って。
自分自身、初めての世界の舞台に挑み、体感した事により基準をそこに据えて考えることができる。素晴らしい経験ができた。
この経験をしっかり熟考し、サッカーの現場に伝えていきたい。